日本人の食事摂取基準(概要)

(厚生労働省日本人の食事摂取基準2005年版」2005年)

1、策定の目的 
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食事摂取基準は、健康な個人または集団を対象として、国民の健康の維持・増進、エネルギー・栄養素欠乏症の予防、生活習慣病の予防、過剰摂取による健康障害の予防を目的とし、エネルギー及び各栄養素の摂取量の基準を示すものである。

2、使用期間
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使用期間は、2005年4月(平成17年度)から2010年3月(平成21年度)までの5年間とする。

3、策定方針
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◆基本的考え方◆
 食事摂取基準の策定にあたっては、科学的根拠に基づいた策定を行うことを基本とし、国内外の学術論文並びに入手可能な学術資料を活用することとした。
 食事摂取基準は、3つの基本的な考え方に基づいて策定されている。

<1>エネルギー及び栄養素の「真」の望ましい摂取量は個人によって異なり、また個人内においても変動する。そのため、健康の維持・増進と欠乏症予防にとって「真」の望ましい摂取量は測定することが非常に困難であるので、望ましい摂取量の算定においても、活用においても、栄養学のみならず確率論的な考え方が必要であること。

<2>生活習慣病の予防を特に重視し、このことに対応するために、「摂取量の範囲」を示し、その範囲に摂取量がある場合には生活習慣病のリスクが低いとする考え方を導入すること。

<3>それ以上の摂取量になると、過剰摂取による健康障害のリスクが高くなってくることを明らかにすること。

◆設定指標◆
食事摂取基準(Dietary Reference Intakes)として、エネルギーについては1種類、栄養素については5種類の指標を設定した。

【エネルギー】
○推定エネルギー必要量(estimated energy requirement: EER)
エネルギーの不足のリスク及び過剰のリスクの両者が最も小さくなる摂取量

【栄養素】
健康の維持・増進と欠乏症予防のために、「推定平均必要量」と「推奨量」の2つの値を設定した。しかし、この2指標を設定することができない栄養素については、「目安量」を設定した。また、生活習慣病の一次予防を専ら目的として食事摂取基準を設定する必要のある栄養素については、「目標量」を設定した。過剰摂取による健康障害を未然に防ぐことを目的として「上限量」を設定した。

○推定平均必要量(estimated average requirement: EAR)
特定の集団を対象として測定された必要量から、性・年齢階級別に日本人の必要量の平均値を推定した。当該性・年齢階級に属する人々の50%が必要量を満たすと推定される1日の摂取量である。

○推奨量(recommended dietary allowance:RDA)
ある性・年齢階級に属する人々のほとんど(97~98%)が1日の必要量を満たすと推定される1日の摂取量である。原則として「推定平均必要量+標準偏差の2倍(2SD)」とした。

○目安量(adequate intake:AI)
推定平均必要量・推奨量を算定するのに十分な科学的根拠が得られない場合に、ある性・年齢階級に属する人々が、良好な栄養状態を維持するのに十分な量である。

○目標量(tentative dietary goal for preventing life-style related diseases:DG)
生活習慣病の一次予防のために現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量(または、その範囲)である。

○上限量(tolerable upper intake level:UL)
ある性・年齢階級に属するほとんどすべての人々が、過剰摂取による健康障害を起こすことのない栄養素摂取量の最大限の量である。

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図1 推定エネルギー必要量を理解するための模式図
習慣的な摂取量が増加するにつれて、不足のリスクが減少するとともに、過剰のリスクが増加することを示す。両者のリスクがもっとも少なくなる摂取量が推定エネルギー必要量である。

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図2 食事摂取基準の各指標(推定平均必要量、推奨量、目安量、上限量)を理解するための模式図
 不足のリスクが推定平均必要量では0.5(50%)あり、推奨量では0.02~0.03(中間値として0.025)(2~3%または2.5%)あることを示す。上限量以上を摂取した場合には過剰摂取による健康障害が生じる潜在的なリスクが存在することを示す。そして、推奨量と上限量とのあいだの摂取量では、不足のリスク、過剰摂取による健康障害が生じるリスクともにゼロ(0)に近いことを示す。

 目安量については、推定平均必要量ならびに推奨量と一定の関係を持たない。しかし、推奨量と目安量を同時に算定することが可能であれば、目安量は推奨量よりも大きい(図では右方)と考えられるため、参考として付記した。
 目標量については、推奨量または目安量と、現在の摂取量中央値から決められるため、ここには図示できない。

◆年齢区分◆
0~5か月、6~11か月、1~2歳、3~5歳、6~7歳、8~9歳、10~11歳、12~14歳、15~17歳、18~29歳、30~49歳、50~69歳、70歳以上。
妊婦、授乳婦。
第6次改定からの変更点:学校給食基準との整合性から6~8歳、9~11歳を6~7歳,8~9歳、10~11歳に変更した。

◆策定栄養素等◆
エネルギー、たんぱく質、脂質(総脂質、飽和脂肪酸、n-6系脂肪酸、n-3系脂肪酸、コレステロール)、炭水化物、食物繊維、

水溶性ビタミン
ビタミンB、ビタミンB、ナイアシン、ビタミンB、葉酸、ビタミンB12、ビオチン、パントテン酸、ビタミンC

脂溶性ビタミン
ビタミンA、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンK、ミネラル:マグネシウム、カルシウム、リン

微量元素
クロム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、亜鉛、セレン、ヨウ素 電解質 ナトリウム、カリウム

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